明治学院大学 法学部 公式サイト

search

キャンパスライフ2014.04.01

2014年度法学部入学式

関連タグ

2014年度法学部入学式
2014.4.1

新入生の皆さん、入学おめでとう。 今年度は、法律学科に315名、消費情報環境法学科に211名、政治学科に138名の新しい仲間を迎えました。

本日、皆さんは、期待と不安を胸に、この大チャペルで賛美歌を聴いたことでしょう。その荘厳な雰囲気に、明治学院大学の伝統と威厳と品格を感じていることと存じます。 私が大学に入学したのは37年前のことです。地方出身者の私は、右も左もわからない東京で、皆さんと同じように真新しいスーツを着て、この桜の季節、自分の将来のことを遠く望み見、胸踊らせたことを昨日のように覚えています。どうかその感覚を4年間大事に保って頂きたいと存じます。

私の専門は租税法ですが、今日は消費税にとって重要な日です。ご承知のとおり、税率が本日より8%に引き上げられました。あらゆる法律はこのように私たちの生活に重大な影響を与えます。今後、その影響がどのようなものか、消費経済の動向を注視することも法律の役目です。

ところで、消費税というとみなさんはすぐに税率の問題を口にしますが、消費税には実は「逆進性」という大きな問題があります。この逆進性とは、低所得者層の税負担感が高所得者層よりも重くなるという問題で、課税の公平に関することです。すなわち、憲法14条の公平の問題につながります。われわれ法学者・政治学者は、各自専攻する分野は異なりますが、突き詰めると、何が公平であり、平等であるかを、常に追求しております。

もう一つ公平について卑近な例を紹介しましょう。 最高裁は、昨年の9月4日、婚外子相続分差別は法の下の平等に反して違憲と判断しました。これは、改正前民法900条4号が、「嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1とする」と規定し、両者の取扱いを異にしていましたが、最高裁大法廷は、「子(筆者注:婚外子)にとっては自ら選択ないし修正する余地のない事柄を理由としてその子に不利益を及ぼすことは許されず、子を個人として尊重し、その権利を保障すべできあるという考えが確立されてきているものということができる。」と判示し、民法900条4号は違憲であると決定しました。

また、公平とは別の問題ですが、先週、ショッキングな判決が飛び込んできました。袴田事件です。1980年に強盗殺人罪などで死刑が確定した袴田元被告に、静岡地裁は再審を開始する決定をしました。この事件で警察が証拠ねつ造をしたと思われる点は言語道断ですが、原審の裁判官がその心証形成において無罪と感じていながら、先輩裁判官の指示をうけ、合議制ですので、死刑の判決文を書いたという告白です。現在、裁判員制度はいろいろ問題点もあると指摘されていますが、このような閉鎖的裁判官の心証形成に一般人の血が流れるということは、やはり評価されるべきです。

なお、今回、再審開始を決定する判断を下した静岡地裁の村山浩昭裁判長は、秋葉原の無差別殺人事件で死刑の判決を下し、また、女優の酒井法子さんに覚醒剤取締法違反について、更生を説諭した有名な裁判官です。 いま、皆さんは、このような絶好の事例を目の当たりにしています。是非、わが法学部で、国民の権利・自由の確保の保障、弱者救済、法の正義といったような諸問題を、学んで欲しいものです。

最後に、お祝いの言葉として、作家井上靖の有名な言葉を差し上げます。 「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る」 どうか、この4年間、自らの目標に向かい、たゆまぬ努力を惜しまないで下さい。本日は、入学おめでとう。

2014年4月1日
法学部長 渡辺充

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

3201番教室で、法律学科ガイダンスが行われました。

学科主任 蛯原先生からの説明です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
消費情報環境法学科ガイダンスは3102番教室で行われました。

学科主任 来住野先生からの説明です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
政治学科ガイダンスは1201教室で行われました。

学科主任 渡部先生からの説明です。