明治学院大学 法学部 公式サイト

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2018年4月に開設されたグローバル法学科。この秋学期で3・4年次配当科目も一通り開講され、学科の原型がやっと具体的なものになったところです。

この3年間に専任教員8名が、グローバル法学科の授業に関連する分野で執筆した図書を紹介します。学科の授業の教科書になっている(これらからなる)ものも含んでいます。各教員からのコメントも付けました。

阿部満教授(比較環境法・民法)

『アメリカ環境法』(ダニエル・ファーバー著/辻雄一郎・信澤久美子・阿部満・北村喜宣・共訳) 勁草書房(2020/7/29)

https://www.keisoshobo.co.jp/book/b516560.html

(コメント) アメリカを代表する環境法の概説書最新版。日本語でアメリカ環境法政策の全体像と現状・今後を知ることができる(現時点で)唯一の本です。バイデン政権の発足で、本書執筆時点でのトランプ政権下での危うい現状がどのように巻き戻され、先へ進むであろうか、が見えてきます。

3・4年秋学期「Global Legal Studies3」の参考書です。今学期の授業では、論文の抜粋や判決を使って、学生にプレゼンテーションをしてもらい、参加学生と質疑応答しながら、アメリカの法制度の特徴とその環境法政策への影響を日本法の対応制度と比較を意識し学んでいきました。

 

蛯原健介教授(EU法・比較公法)

『オンライン学習時代の憲法入門』 成文堂(2021/2/18)

http://www.seibundoh.co.jp/pub/search/036186.html

(コメント)2020年度のオンライン授業コンテンツ(Manaba)を単行本化。高校を卒業して大学に入学したばかりの1年生が、COVID-19のパンデミックの中で、対面授業を受けられなくても、図書館を使えなくても、先生に質問できなくても、ひとりで読んで容易に理解できる憲法入門書をめざしました。日本国憲法第3章(基本的人権)を中心に、とっつきやすい具体的な事例を数多く紹介し、興味をもって読んでもらえるよう工夫しています。1年生だけでなく、すでに憲法を履修済みの上級生でも、憲法が苦手な人、憲法が大嫌いな人、憲法に全然興味がない人にぜひ読んでもらいたいと思います。

『ワイン法 (講談社メチエ)』 講談社(2019/11/13)

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000327201

(コメント)ワイン法の歴史は2000年前の古代ローマにまでさかのぼりますが、この本では、19世紀以降のフランスに焦点をあて、品質確保や産地ブランドの保護のために、どのようなワイン法が導入され、運用されてきたかを論じています。ボルドー、シャンパーニュ、ブルゴーニュといった、フランスワインのブランド力を維持・強化してきたのは、ほかならぬフランスのワイン法です。しかし、20世紀後半以降、「新世界」と呼ばれるワイン生産国(北米や南半球の国)が台頭するなかで、ヨーロッパの「旧世界」のワイン生産国はワイン政策の根本的な改革を余儀なくされています。そのひとつの対応が、近年EUが積極的に推進している地理的表示制度の「輸出」だといえるでしょう。2021年度の「Global Legal Studies1」では、この本をテキストとして使用する予定です。

『日本のワイン法』 虹有社 (2020/1/29)

https://www.kohyusha.co.jp/books/item/978-4-7709-0076-0.html

(コメント)3年次の「ワイン法」のテキストとして執筆した本です。そもそも「ワイン法」とは何なのかという説明からはじまり、ブドウ栽培、ワイン醸造、ラベル表示(地名、ブドウ品種名、年号など)の基準、地理的表示の保護制度、実際に地理的表示に指定されている「山梨」と「北海道」のワイン生産基準、ワイン輸出・輸入の手続などについて、多数の写真・図表とともに、わかりやすく説明しています。この本を一読すれば、日本のワイン法の全体像が理解できることでしょう。

 

申美穂准教授(国際私法・国際知的財産法)

『国際私法(有斐閣ストゥディア) 』 有斐閣(2021/3月末)

http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641150515

(コメント)理解を深めるためのさまざま工夫をこらした初学者向けの国際私法入門書です。図表や条文関係図・フローチャートなどを多数盛り込み、国際結婚や国際契約などの基礎について、簡潔にわかりやすく解説しています。4コママンガなども参照しながら、飽きずに楽しく学ぶことができます。2021年度の「グローバル法入門2」「国際私法」「国際私法1」「国際私法2」の指定テキストです。

 

高田寛教授(グローバル企業法・アメリカ契約法)

『グローバル企業法講義』 文眞堂(2019/3/01)

http://www.bunshin-do.co.jp/catalogue/book5017.html

(コメント) グローバル企業がかかえる基本的な法律問題について、簡単な事例を交えながら、解説した初学者のための入門書です。読者は、大学の学部生・大学院生のみならずグローバル企業の新入社員や若手社員等を想定しています。そのため、日本企業が、海外でビジネスを行うための基本的な法的知識は何か、どのような法律問題が存在するのかをわかりやすく解説しています。

 

『アメリカ契約法入門』 文眞堂(2018/3/12)

http://www.bunshin-do.co.jp/catalogue/book4972_NS02.html

(コメント) アメリカ契約法に関する基本的なルール・考え方を解説した初学者のための入門書です。読者対象は大学の学部生・大学院生のみならず海外取引に携わることの多い企業法務、これからアメリカの弁護士資格を取得する人などを想定しています。そのため多くの簡単な事例と代表的な判例を取り上げ、アメリカ契約法の基本的な法理をわかりやすく解説しています。

『国際取引の現代的課題と法 澤田壽夫先生追悼』(分担執筆)信山社(2018/5/13)

https://www.shinzansha.co.jp/book/b359724.html

(コメント) 平成28年4月に逝去された澤田壽夫上智大学名誉教授を追悼して、薫陶をうけた研究者、実務家が一堂に集い、国際取引の最新動向と具体的・実践的な法的考察をした書です。第Ⅰ部「公法」、第Ⅱ部「私法」、第Ⅲ部「手続法」として、広範な検討を行っています。「地理的表示保護制度(GI)についての一考察―地域ブランド産品の法的保護」を執筆しています。

『先端技術・情報の企業化と法』(共著)文眞堂(2019/5/30)

http://www.bunshin-do.co.jp/catalogue/book5073.html

(コメント) 今まで人類に多大な恩恵をもたらしてきた科学技術は、人類に脅威を与える存在になりかねない存在になったとも言えます。人類に多大な恩恵を与えるものであると思われているものであっても、人類がこれを正しく使用・コントロールすることは難しく、科学技術そのものが暴走しかねない時代へと移っています。技術を進展させている主体の多くは、企業です。本書は、科学技術・情報と人類・企業との関わりについて具体的に論じた書です。

『国際ビジネス用語辞典』(分担執筆)中央経済社(2021/2/●)(出版予定)

(コメント) 国際ビジネスにおいて使用される専門用語の辞典です。国際知的財産法関連の専門用語を担当しています。

 

高橋文彦教授(比較法文化・法哲学)

『現代法哲学講義 第2版』(共著) 信山社(2018/4/25)

https://www.shinzansha.co.jp/book/b359033.html

(コメント)まず具体的な紛争の事例を挙げて、そこに含まれる法哲学的問題を解明するという問題志向的なアプローチをとる野心的な教科書です。もともと法科大学院での使用を想定していたため、実定法学との接合を意識して書かれており、ややハイレベルですが、2018年の第2版では大幅な加筆修正が施され、分かりやすくなったと思います。秋学期の「法哲学2」の授業では、本書の「テーマ1」を参考文献として使っています。

 

鶴田順准教授(国際法・国際環境法)

『国際環境法講義』(共編著)有信堂高文社 (2020/4/24)

http://www.yushindo.co.jp/isbn/ISBN978-4-8420-4064-6.html

(コメント)国際環境法の全体像がつかめる本です。白金校舎で開講している国際環境法の授業の教科書として使っています。国際環境法はいろいろと動きのある分野で、さっそく第二版の製作中です。韓国語の翻訳も出ます。

 

『国際法講義 第2版 副読本』 成文堂; 第2版 (2019/12/27)

http://www.seibundoh.co.jp/pub/search/034840.html

(コメント)既存の国際法の教科書ではあまりふれられていない「国家管轄権の行使」や「日本における国際条約の実施」にしぼって解説した本です。白金・横浜校舎で開講している国際法の授業の教科書として使っています。

 

東澤靖教授(国際人権法・国際人道法)

『国際人道法講義』 東信堂(2021/1/25)

https://www.toshindo-pub.com/book/91668/

(コメント) 国際人道法は、人道的な事態をもたらす政府や非国家集団の行為を規制し、人々を保護しようとする国際法の一分野です。本書は、武力紛争に加え、ジェノサイドや人種差別、拷問などの重大な人権侵害の規制に関わる複雑な国際人道法の全体像を、多くの国際条約や判例を用いて分かりやすく解説しています。法学者・法学徒のみならず、人道的な事態に今なお直面する世界に生きる、市民にも手に取ってほしい一冊です。

 

『正しいビジネスー世界が取り組む「多国籍企業と人権」の課題』(ジョン・ジェラルド・ラギー 著 , 東澤 靖 訳)岩波書店(2014/05/23)

https://www.iwanami.co.jp/book/b264328.html

(コメント) グローバルビジネスがもたらす、世界各地で人々の人権や環境に及ぼすマイナスの影響が、世界中で問題となってきました。その問題に取り組むため、国連を中心に、政府やビジネスが実際に取り組み可能な新しい国際基準が作られています。それが必要とされてきた背景や、理論的・実際的問題点、そして現在世界で進行している責任ある投資やビジネスの新たな動きを、国連でその作業に従事してきたハーバード大教授が語っています。

 

Molly Vallor 専任講師(比較文化・日本文化)

Not Seeing Snow: Musō Soseki and Medieval Japanese Zen

Brill Academic Pub (2019/8/29)

https://brill.com/view/title/39088

(コメント) This book examines the religious thought, poetry, landscape design, and political activities of the influential Rinzai monk, Musō Soseki (1275-1351). It includes an annotated and complete English translation of his personal waka anthology, Shōgaku Kokushishū.