アイルランドでの留学生活も終盤に差し掛かってきました。
本留学ブログではこれまでの約4ヶ月間の振り返りをしつつ、読者の皆様にも現地の様子を共有できたらなと思います。
【現地での生活】
アイルランド(グリフィス・カレッジ,ダブリン)の留学生活では、明学生は学生寮に住むことになります。ルームメイトと部屋やリビングを共有する形になりますが、それぞれ別々の机,棚,ベッドが与えられているので快適だと感じました。
私のルームメイトはウクライナ出身で、ロシアによるウクライナ侵攻から逃れるためにアイルランドへ来たと言っていました。キーウの街が破壊される様子の動画や写真を見せてくれて、実際にロシアの軍事作戦によって苦しい思いをしている人を目の前にすると日本でニュースを見ているときよりも一層、他人事ではないと感じ、胸が苦しくなりました。
日用品や食材は近くのスーパーで買うことができます。さらに、グリフィス・カレッジには食堂とカフェテリアがあるので、お昼は授業合間の昼休みに食堂で済ませるのが日課でした。
ダブリンの街中へは徒歩で行くことができるので、土日には観光地やショッピングモールに行くことが多かったです。比較的治安が良く落ち着いているので、安心して観光できます。
聖パトリック大聖堂
アイルランド国立美術館
テンプル・バー
【現地の英語の授業】
この留学プログラムでは、初めの約3ヶ月間は留学生向けの英語の講義を受講することになっています。授業内容は基本的な語彙・文法の確認に始まり、リーディング、リスニングやディスカッションを行うといったものでした。序盤は周りに付いていくのが大変と感じていましたが、徐々に耳と口が慣れてきて成長を感じました。最終日にクラスメイトから「正しい文法と発音で話してくれるから聞き取りやすかった。」と言われたときは嬉しかったです。
私が受けたクラスは、ヨーロッパやアジアの非英語圏出身の学生が中心でしたが、南米や日本の他大学からの学生もいました。それぞれ生まれ育った環境や年齢が違うので、授業中のディスカッションやプレゼンテーションでは様々な考え方が聞けて面白かったです。日本のアニメやマンガは世界中で人気なので日本語を勉強している、日本に行きたいと思っている人も多く沢山話かけてもらいました。アルファベット(ラテン文字やキリル文字)を使う彼らにとっては日本語と中国語の「漢字」や日本語の「縦書き」は奇妙で新鮮なものらしいです。日本人と中国人がお互いに母国語で意思疎通できないことに驚かれたのは衝撃でしたし、「数学の証明ってどうやって書くの?」と聞かれたときはうまく答えられず、正直困りました(笑)。
【明学生向けの法学部の授業】
法学部の授業の受講生は明学生のみになります。授業内容は、英語で勉強やプレゼンをする方法を学ぶものや、アイルランドの法律に関する講義、ゲスト・レクチャーや見学といった様々なものがあります。授業中に発表をする場面があるのですが、わからないときは先生が丁寧説明してくれるので心配事もなく出席できています。
授業の他にも、ウェルカム・パーティーやクリスマス・パーティーなどのイベントもあり、楽しかったです。
ダブリン刑法裁判所の見学
【クリスマス休暇】
アイルランドはカトリック教徒が非常に多い国です。クリスマスは祝日となり、グリフィス・カレッジもしばらくの間は講義がお休みになります。私たちのコースは、12月20日から1月5日までがクリスマス休暇でした。
休暇中はヨーロッパから来ている人が多い学生寮は多くの人が実家に帰り、静かでした。私はこの休暇を利用して、フランスとイギリスに旅行へ行きました。特にフランス(パリ)は綺麗な印象がありますが、沢山の人が訪れるため、犯罪の発生率も高く治安がいいとは言えません。持ち物や身の回りに常に気を付けながらの滞在にはなりましたが、様々な観光地を訪れることができました。以下に例をお示しします。
[フランス,パリ]
ヴェルサイユ宮殿
ノートルダム大聖堂
ディズニーランド・パリ
[イギリス,ロンドン]
エリザベス・タワー(ウエストミンスター宮殿)
大英博物館
どちらの国も高校の教科書にも載っているほど歴史的に重要な観光地も多く、とりわけヴェルサイユ宮殿ではブルボン朝の国王やフランス革命,ナポレオンの肖像画を、大英博物館ではロゼッタ・ストーンや古代ローマの貨幣などといった、色々な「本物」を見ることができてよかったです。
【終わりに】
私は留学する前は「ヨーロッパにいるアジア人は少ない。」「有色人種は差別される。」と心配していました。しかし実際は現地で仕事をしているアジア系・黒人の方も多く、私自身が人種差別を受けることもありませんでした。ひょっとすると、誰もが少しは考えたことがあるであろう「ヨーロッパは進んでいて、アジアやアフリカを見下している。」というイメージそれ自体がステレオタイプだったのかもしれません。もちろん、歴史的にはイギリスやフランスは多くの植民地を持っていましたが、今では「差別・いじめは犯罪」という意識は日本よりはるかに高い気がします。
英語も少しはマシになり、国際線にも慣れてきたので帰国後も国際法・国際政治の勉強に活かすのはもちろんのこと、海外旅行も楽しみたいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。