2025年3月6日

グリフィスカレッジ

アイルランドでの生活を終えて

 九月からの約4ヶ月間の留学生活がついに終わりを迎えました。2024年の九月から初めての海外生活、初めての見知らぬ人との共同生活が始まり、右も左も分からぬままのスタートを切りました。

 アイルランドに着き、寮に着いた初日。私が部屋に入り最初に目についたものは、ルームメイトの私物である大きなテレビと大きなピアノでした。それらが目に入った瞬間から私はこんなものを共同スペースに持ち込むような人間と仲良くなれるのかと不安に思いました。そんな幸先の悪いスタートを切った留学生活ですが、思い返してみればそんなに悪いものではなかったような気がします。

 グリフィスカレッジには様々な国籍、バックボーンを持った留学生が来ており、私のルームメイトは起業に失敗し、一からビジネスを学ぼうと考えているアメリカ人でした。彼は部屋に大きなテレビ、ピアノを設置しており、夜はゲーム、昼はピアノを弾くか外で上裸でヨガをしているようなユニークな人でした。私と彼の関係は最初こそ良好なものを築けていましたが、日が経つにつれお互いの嫌な部分が見え始め、互いに嫌味を言い合うような仲になってしまいました。正直、ルームメイトや共同生活者がいる留学生活においては、彼らと良好な関係を築けるかどうかで、留学生活を楽しいものにできるかそうでないかが決まると思います。

ルームメイトとの生活は良いものではありませんでしたが、それ以外の生活に関してはとても楽しく送ることができました。私はよく中国人やウクライナ人の友達と一緒に遊んでいました。彼らからは地元の様々な文化や国政などを聞かせてもらう機会が多々あり、日本にいながら見聞きするだけの浅い情報ではなく、現地人の彼らからしか聞くことのできない貴重な情報も聞けました。特にウクライナ情勢については、日本で見るようなニュースよりもよりクリアに凄惨な状況が伝わってきて心が苦しかったです。ウクライナ人の男の子たちはウクライナに帰国すると徴兵されてしまうような状況にさらされており、自分に置き換えると日本に帰れなくなるという状況を想像しただけでも辛いので、彼らの気持ちが痛いほど伝わってきました。

 アイルランドに着いてすぐの時は早く日本に帰りたいな、4ヶ月長すぎるなどと思っていましたが、現地でたくさんの友達を作り現地での生活を楽しんでいると4ヶ月はあまりに短く、今考えると一瞬で過ぎていった留学生活だなと感じました。現地では日本では感じることのできない様々な異文化や人柄、空気や生活を体験でき、自分の中の価値観も少し変わったような気がします。                         M.U