1.はじめに
今年度の消費情報環境法学科は、198名の新入生を迎えて新学期をスタートしました それでは、簡単に本学科の近況をご報告いたします。
なお、本学科の情報は、本学科オリジナルサイト(http://mgulaw.jp/)でも発信していますので、ご参照いただければ幸いです 。

2.教員の異動等
今年度は教員に異動はありません。
平川幸彦教授は、特別研究(サバティカル)を取得されています。

3.業界研究講座の開講
本学科では、今年度から法律学科責任開講の「読売キャリア形成講座」の姉妹講座として、「法律学特講3 (業界研究講座)」を開講しました。これは、「読売キャリア形成講座」で学んだ就職活動のノウハウ等を踏まえて、一流企業のべテラン広報マンを講師に迎えて具体的な企業研究を行い、キャリア
形成の一助としようとするものです。これらの科目を通じて、キャリア形成教育にも注力していきます。

4.就職状況
厳しい就職状況の中、2012年度本学科卒業生の就職率は94.7 % (男95.2 %、女93.9 % )と高水準を維持しています。就職先業種比率を見ますと、金融・保険23.9 %、建設関係・ライフライン12.7 %、IT関連11.3 %が上位を占めています。金融関係は本学13学科の中で最も高率となっているほか、IT関連企業・エレクトロニクス関連企業の比率が高いのが本学科の特徴です。一方、公務員の比率は低いですが、法律学科の公務員試験チャレンジ支援プロジェクトに参加することもできますので、公務員志望者の増加も期待したいところです。

5.インターンシップ
今年度も、合計12名の学生が夏休みを利用して、自治体の消費生活部門や消費者団体で就業体験をすることになっています。その内訳は、横浜市消費生活課2名、川崎市消費者行政センター1名、鎌倉市消費生活センター2名、港区消費者センター1名、野洲市市民生活相談室(滋賀県) 2名、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会2名、関西消費者協会2名となっています。秋学期には、インターンシップの報告会を開催し、貴重な経験を多くの学生に伝える機会を設けています。

6.入学前教育(入学準備プログラム)
本学科では、特別入試(系列校推薦・指定校推薦・自己推薦)の合格者全員を対象にして、独自の入学準備プログラムを実施しています。これは、合格から入学までの間に勉強を怠けないようにするとともに、入学してから必要な読解カ・文章力を養うことを目的としています。その内容としては、課題図書(法律関係の新書) 2冊を読んでレポートを提出してもらい、レポートは大学生としてのレベルに達するように添削指導を受けた上で、再提出を要求します。提出・添削指導は大学のe-learⅲngシステムを使いますが、これには入学後にも使われるシステムに慣れてもらうという意味もあります。また、今年度から、レポート提出から返却までの期間に、elearningシステムを通じて英語の問題集を解答してもらい、英語力の復習・向上も図っています。入学者からも概ね満足を得られています。

7.おわりに
昨年本学の法科大学院が募集を停止して明治学院が自前で法曹を養成できなくなったことに伴い、本学法学部は今後どうあるべきかという課題をつきつけられることになりました。法学部である以上、他大学の法科大学院への進学により法曹への道を開く教育をする一方、法学部で学んだことは公務員試験・各種国家資格試験にも役立つほか、リーガルマインドをもった学生は企業でも重用されるため、そのニーズに応じた教育をしていかなければなりません。法律学科では公務員試験チャレンジ支援プロジェクトを開始しましたが、本学科の学生もこのプロジェクトを大いに活用してもらいたいと思いますし、本学科の特色である消費者法教育・情報教育を生かして、消費生活アドバイザー・消費生活専門相談員の資格やITパスポート試験などにも挑戦してもらいたいものです。情報処理関係の資格については、高橋順子准教授がサイトで紹介されていますが、法律学の勉強への動機づけとして、法学検定試験への挑戦も促進したいと思います。大学での勉強は、資格試験・検定試験に合格するための表面的な知識の吸収を目的とするものではありませんが、資格試験・検定試験への挑戦が勉強のきっかけになり、その合格が自信になってさらに難しい試験への足がかりになったり、より深く勉強するようになってくれれば幸いです。今後も法学教育について法律学科と協働してその充実を図るとともに、本学科の独自性もアピールしていきます。

また、本学科は、法律学科・政治学科に比べて歴史が浅く知名度も低いため、独自のチラシを 作成するなど広報にも努めています。今後も白金法学会会員の皆様のご支援とご指導を賜りますようお願い申し上げます。