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白金法学会

白金法学会論文賞

2011年度 白金法学会論文賞審査結果

1.総評

今年度は、次の4つのテーマから1つを取り上げ、具体的問題点を踏まえて、その法的課題や解決策等について論じて下さいというものでありました。
① 震災対応における政治的リーダーシップ、行政対応のあり方、法整備のあり方等について
② 日本または世界各国のエネルギー政策のあり方について
③ 冤罪事件(足利事件、布川事件など)を防止するための法制度の見直しについて
④ 現代における家族のあり方の変容と家族法改正について

 今回の応募総数3件の内訳は、テーマ①が1件、テーマ④が2件でありました。
 論文審査は、白金法学会の役員によって行われました。教員役員として、大野武、中谷美穂、中村良隆の3名が、OB役員として吉原二郎の1名が、それぞれ審査にあたりました。厳正な審査の結果、大変残念ながら、最優秀論文賞および優秀論文賞は該当者なしとし、審査委員の提案に基づき今回特別に1名の者に奨励賞を授与することと致しました。
 今回提出された3件の論文については、いずれも、明確な問題意識をもっており、論文に対する積極的な姿勢を伺うことができる意欲作であり、非常に興味深い内容であったということができます。
 ただし、論文として評価する限り、いくつか不十分なところも目につきました。例えば、丁寧に先行研究を整理しながらも、最後の結論が不十分であったり、せっかく広い問題意識と知識をもちながら、個々の内容の吟味や分析が不足していたりと、物足りないところが気になりました。そのため、最優秀論文賞や優秀論文賞には今一歩届かないという結論になりました。
 もっとも、明確な問題意識や積極的な姿勢は、今後の成長にとって非常に重要な要素であります。ここに論理力や分析力が加わるならば、大きな成長につながることになりますので、今後のさらなる研鑽に期待したいと思います。
 今回提出された論文は、上記のより、受賞には至らなかったものの、将来の発展可能性は見込まれるものでありました。そこで、1年生でありながら、この論文賞にチャレンジし、一定レベルの論文を執筆した関根里奈さんに対して、将来への期待を込めて奨励賞を授与したいとの提案が審査委員からなされました。
 以上の提案を踏まえ、協議をした結果、本論文に対して特別に奨励賞を授与するとの結論に至りました。

2.審査結果

(1) 最優秀論文賞:該当なし
(2) 優秀論文賞:該当なし
(3) 奨励賞:1件
  関根 里奈
(4) 参加賞:応募者全員