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大学生活の過ごし方

井頭 麻子

担当科目 環境科学、演習
専門分野 化学 錯体化学

 新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。みなさんは今、新しい生活にワクワクしていると同時に、多少の不安もあるのではないかと思います。大学生活は、十人十色、さまざまな過ごし方がありますが、みなさんには、あとで振り返ったときに満足感のある過ごし方をしてほしいと思います。ここでは私の大学時代の経験をもとに、大学生活では何をするべきか?について、少し述べてみたいと思います。
1.学問
 私の専門分野は「化学」で、みなさんとは全く異なります。とはいえ、大学生活の最初の頃は教養も含めてほぼすべて講義を受けるという内容ですので、そんなに差はないと思います。高校までの内容と比べて格段に難しかったこと、講義が決して丁寧なものではないことに唖然としたものです。大学の講義は、あくまでも導入部分を示すのみで、実際にはそれを参考に自分で勉強し、身につける必要があります。
 3年次後期から研究室(みなさんで言うゼミ)に配属されると、朝から晩まで実験と勉強の毎日が始まりました。大変ではありますが、この頃くらいから本当の意味で学問が面白いと思う日々が始まりました。私の専門分野である「錯体化学」では、とにかく化合物の色がきれいで、初めはそれに惹かれて選んだのですが、研究に携わったときから、本当にその分野が好きになりました。私は新しい化合物を合成することを研究課題としており、自分の思ったとおりにできたときや、思ったとおりではないけれども、想像をはるかに超えた興味深い化合物ができたときの達成感は、やみつきになります。好きになると、参考書を読むことや論文を読むことは何の苦でもなくなり、ある疑問に対して答えが見つかるまでいつも
頭の片隅で考えている、ということもあります。その作業自体は、決して「楽しい」とは言えないのですが、終わってみると「やった!」という満足感があります。この満足感を得るために朝から晩まで研究に取り組んだのかもしれません。このような学問に関する達成感・満足感は、文系・理系などの分野にとらわれるものではありませんので、みなさんもぜひ実感してほしいものです。
2.サークル・バイト・インターンシップ・留学・ボランティア……
 あくまでも学習に影響がでない範囲で…という前提ですが、ぜひ経験してほしいと思います。コミュニケーション能力の向上、一つのことに打ち込む楽しさを知る、さまざまな知識が増える等、必ずメリットがあります。それまでに全く知らなかったことを経験することは、知らず知らずのうちに自分の糧になるものだと思います。自分の価値観だけでなく、他人の価値観を知るだけでも十分よい経験になりますし、意見が異なる場合にどうすり合わせていくかについても学ぶことができます。
3.友人関係
 友人たちと遊ぶ、お話する、一緒にお酒を飲むということも大切です。人とのつながりは一生の宝物です。自分が困っているとき、行き詰まっているときには、助けてくれます。友人だけでなく、いい師との出会いもあるといいですね。自分よりも経験豊富ですから、想像もしない角度からの意見を言ってくれますし、助ける力ももっています。
 ここでは3つを挙げましたが、大学生活において何が重要かについては、人それぞれ意見が異なるかと思います。私は、振り返ると、そこそこ満足のいく大学生活を送ってきたように思いますが、なぜかということを考えると、さまざまなことを経験し、打ち込めることを見つけることができたからではないかと思います。その内容は、本来であれば学問であるべきなのでしょうが、サークルやアルバイト、インターンシップ、留学、ボランティアなど、何でもかまわないのかもしれません。ただなんとなく、みんながやっているから…とやるのではなく、自分で選び、そのことには精一杯打ち込んでほしいと思います。とはいえ、せっかく大学に入学したのだから、学問はおろそかにしないでください。ここでしか学べないことがたくさんあります。学問は、自分で考え自分で行い、また自分で考える。そんな繰り返しですが、「自分で考える」ことの楽しさをぜひ学んでいってほしいと思います。
 最後に、化学のススメです。化学は、「分子」というものに目を向け、ある現象の原因を分子レベルで考える学問です。自分で手を動かし、「実験する」という楽しみもあります。ぜひ、化学という学問に「理系だから」という理由だけで毛嫌いしないで、興味を示してみてください。