政治学科所属
鍛冶 智也 教授 KAJI, Tomoya
北海道生まれ 国際基督教大学教養学部卒, 国際基督教大学大学院修了
担当科目
【担当科目】地方政府論,都市行政,都政研究,公共と市民,政府と企業,政治学基礎演習,演習・卒業論文
【オフィスアワー】毎週木曜日2時限目、場所:法科研または研究室(自由に訪問可)
【都市行政の授業概要】「ローマはなぜ滅びたか」一説には,都市の維持に莫大な費用がかかり過ぎためだと言われている。都市にはなぜ人,もの,情報が集中するのか。東京圏の1時間以上の大混雑通勤・通学はなぜ生じるのか。少子化が進んでいるのに,待機児童が減らないのはなぜ?駅前の自転車が邪魔!日頃の疑問・怒りを比較の視点で「学問」しよう。
専攻・研究分野
行政学, 都市行政
最近の研究テーマ
大都市における管理課題・人口縮小時代の都市計画
主な発表論文・著書
- ”Land Use Policy and Community Development at the Shrinking Stage of Japan,” Meiji Gakuin Law Journal,111, August 2021, pp.21-47.
- 「小所低所にこだわる政治行政-『離都向村』に挑む町村-」『法学研究』第110号,2021年1月,1-33頁。
- 「日本小规模自治体-村镇的行政-」张立主编『东亚乡村建设与规划』中国建筑工业出版社,2020年10月,57-71頁。
- 「自治と統治」(改訂版と同じ)明治学院大学法学部政治学科編『初めての政治学-ポリティカル・リテラシーを育てる』〔増補第3版〕風行社,2020年9月,241-269頁。
- 「社会資本の老朽化と社会の高齢化-苦境にいたる老橋-」The Urban Folks, 2019年8月28日。
- 「東京五輪の秘めた宿望-都市における社会資本の維持更新-」The Urban Folks, 2019年2月9日。
- 「コンパクトか?エッジか?-都市の成長と衰退-」The Urban Folks, 2019年1月4日。
- 「通勤手当が『痛勤』を助長する」The Urban Folks, 2018年11月30日。
- 「国産ワインは日本のワイン?」The Urban Folks, 2018年11月1日。
- 「ターミナルの駅舎は隠される」The Urban Folks, 2018年10月1日。
- 「街中ワイナリーと間近なワイン-日本のワイン産業の構造変化-」『法学研究』第104号,2018年1月,27-65頁。
- 「東京圏における公共交通志向型都市開発」『法学研究』第102号,2017年3月,127-155頁。
- 「日本东京圏的鉄路与公共交通指向型开发」『城市轨道交通研究』第19巻第11号(2016年11月),6-10頁
- 「ジェームズ・ボンドとイーサンハント-公務についての一断章-」『法学研究』第101号下巻(明治学院大学法学部創立50周年記念論文集)2016年10月,209-226頁。
- 「文民と軍人-映画『私は貝になりたい』における善良さと凡庸さ-」『法学研究』第100号,2016年1月,175-200頁。
- 「公共と市民」明治学院大学法学部政治学科編『政治学の扉-言葉から考える』風行社,2015年3月,211-244頁。
- 「自治と統治」明治学院大学法学部政治学科編『初めての政治学-ポリティカル・リテラシーを育てる』〔改訂版〕風行社,2015年3月,155-183頁。
- 第4章「地域社会が担うべき活動の範囲」及び資料編Ⅱ「地域ルール:公共性の認定と公権力の創設」国土交通省土地・水資源局『地域ルールに基づく権利のあり方に関する研究会報告書』2008年,24-29頁,53-57頁。
ゼミについて
テーマ
まちづくりの実態と課題(事例研究を通じた意思決定と事業手法の研究)
概要
ここ数年は,上記に掲げているテーマを基本として,より具体性のある絞ったトピックでゼミを開催しています。2025年度は「首都圏のニュータウンの更新の課題」(過去には,「全国の地域活性化政策における諸課題」「ワイン産業を通じたまちづくり」「子育てに関わる地域支援活動」「商店街の実態」「国内及び海外の市街地活性化」などの調査研究がある)を調査・研究する予定です。
高度成長期が終焉し,日本の経済成長は減退し,人口は減少ステージに入り,これまでのまちづくりの成功体験は通用しなくなってきていて,ゲームチェンジ(発想の大転換)が必須となっています。新たな課題は何なのか,どのような対策を講じることができるのか,などについて,各地の実態を調査しながら,政策的な対処方法を研究することがこのゼミの目標です。
春学期は,毎週1冊の著書(主に新書)を読了し(課題図書は開講時に知らせますが,過去の詳しい著書名は「ゼミ生の声」を参照),概要報告や主題の討議を行います。課題トピックの基礎的な知識を獲得すると共に,文献講読のリテラシー向上のための訓練をし,報告における論点の提示や建設的な討議の経験値を高める実践を行い,社会科学を学ぶ上での重要なスキルを培います。
秋学期は,少人数のグループに分けて個別のトピックについて,インタビューなどのフィールドワークを実施しながら,進捗状況の適宜報告の上,追加的な調査について協議をして,最終的な報告書の作成をすすめます。多くの場合,社会的な発信の場や報告会を設けています。取材を通じて社会的課題に対する観察力と分析力を醸成することを狙っています。