担当科目

【担当科目】民法総則1、民法総則2、契約法の基礎、契約法1、契約法2、2年次演習、法情報処理演習2、演習Ⅰ
【オフィスアワー】毎週土曜日4時限目、場所:研究室(メールにて要予約)
【契約法の授業概要】 民法は契約から生じる様々なトラブルを解決する日常生活に関係の深い法律です。授業では、どのような社会的背景から契約上のトラブルが起こったのか、これに対し、民法はどのような解決手段を提供しているのかを説明します。実社会で生じている契約上のトラブルの防止や対処のための基本的な法的思考力を身につけることを目標とします。

専攻・研究分野

民法、契約法、消費者法

最近の研究テーマ

  • デジタル時代・AI時代における民法・消費者法上の諸問題
  • インターネット取引と民法の交差
  • 金融商品取引と民法の交差・投資者保護制度についての日米比較
  • 建築紛争における業者の不法行為責任・契約責任
  • 若者・高齢者の法律問題

主な発表論文・著書

共著

・「時の経過と権利変動-時効」『フレッシャーズのための民事法入門〔第2版〕』129-142頁(成文堂、2020年11月)

・「消費者契約における仲裁条項の効力について~アメリカのPDAAsの有効性をめぐる議論からの示唆~」『市民生活関係法の新たな展開』(大西泰博先生古稀記念論文集 所収) 231-261頁(敬文堂、2019年1月)

・「民法と現代の新たな契約」『フレッシャーズのための民事法入門』211-216頁(成文堂、2014年4月)

単著
  • 「土地・建物の相続放棄者に対する民法940条の管理継続義務と新たな動向」2021年度大会(東海)学術講演梗概集 都市計画(URBAN PLANNING AND DESIGN)723-724頁(一般社団法人 日本建築学会、2021年7月):学会報告2021年8月(愛知工業大学およびオンライン)

  • 「インターネット取引における適合性原則その他の法的規律による投資者保護・救済について――アメリカ法からの示唆」私法80号(有斐閣・日本私法学会、2018年7月)111-118頁

  • 「アメリカのオンライン取引における適合性原則の推奨概念の解釈について」明治学院大学法学研究、 103号89-129頁(2017年8月)

  • 「土地・建物の瑕疵についての不法行為に基づく損害賠償請求権に対する民法724条後段の期間制限について」明治学院大学法学研究、 中巻第101号71-89頁(2016年10月)

  • 「民法改正が建築瑕疵の不法行為責任・瑕疵担保責任の期間制限に与える影響について」『2016年度日本建築学会大会(九州)学術講演梗概集 建築計画』 一般社団法人 日本建築学会、 901-902頁(2016年7月) :学会報告2016年8月(福岡大学)

  • 「建物建築請負契約における請負人の瑕疵担保責任と注文者の解除制限についての一考察」『2014年度日本建築学会大会(近畿)学術講演梗概集 建築計画』一般社団法人 日本建築学会、 921-922頁(2014年7月) :学会報告2014年9月(神戸大学)

  • 「インターネット取引における適合性原則・説明義務と私法上の責任(高齢者の金融商品取引を中心に)」明治学院大学法律科学研究所年報、 第30号143-177頁(2014年7月)

  • 「インターネット取引における適合性原則・説明義務と私法上の責任~大阪高裁平成23年9月8日金法1937号124頁を契機に~」明治学院大学法学研究、 第96号17-89頁(2014年1月)

  • 「建物建築請負契約における建物の瑕疵と違法建築に対する民事責任」『2013年度日本建築学会大会(北海道)学術講演梗概集 建築計画』一般社団法人 日本建築学会、 1149-1150頁(2013年7月) : 学会報告2013年9月(北海道大学)

  • 「ドイツ法における債権譲渡禁止特約規定についての一考察(三・完)-ドイツ民法BGB第399条の制定からドイツ商法HGB第354a条の新設までを中心に-」明治学院大学法学研究、 第86号(明治学院大学) 105~211頁(2009年1月)

  • 「ドイツ法における債権譲渡禁止特約規定についての一考察(二) ―ドイツ民法BGB第399条の制定からドイツ商法HGB第354a条の新設までを中心に―」明治学院大学法学研究、 第82号(明治学院大学) 21~80頁(2007年3月)

  • 「預金不正払戻事件における金融機関の注意義務と過失相殺的処理の可能性 ―さいたま地裁平成16.6.25判決を素材に―」明治学院大学法科大学院ローレビュー、 第6号57~81頁(2007年3月)

  • 「ドイツ法における債権譲渡禁止特約規定についての一考察(一) ―ドイツ民法BGB第399条の制定からドイツ商法HGB第354a条の新設までを中心に―」明治学院大学法学研究、 第78号(明治学院大学) 45~88頁(2005年3月)

  • 「民法第466条の債権譲渡禁止特約と建設工事請負代金債権の譲渡に関する研究」『2004年度日本建築学会大会(北海道)学術講演梗概集 建築計画』一般社団法人 日本建築学会、 1249-1250頁(2004年7月):学会報告2004年8月(北海道大学)

  • 「債権譲渡禁止特約を巡る問題と第三者効についての一考察-建設工事請負代金債権と譲渡禁止特約を中心に-」早稲田大学社会科学研究科社学研論集(2)、165-179頁(2003年9月)

  • 「高齢社会と住宅資産の流動化-米国のリバース・モーゲージにおける契約を巡る新たな問題-」不動産研究(財団法人日本不動産研究所) 第44巻4号、 52-62頁(2002年10月)

判例研究
  • 「いわゆる『給与ファクタリング』に係る契約の法的性質と有効性」法学セミナー増刊 速報判例解説vol.31 新・判例解説Watch(日本評論社、2022年10月)79頁-82頁。

  • 「昭和56年頃販売された土地・建物に東日本大震災による液状化が発生する等した場合、土地・建物の販売業者等の不法行為責任、瑕疵担保責任が否定された事例(東京高判平成27年12月15日TKC25541964):損害賠償請求控訴事件」明治学院大学法律科学研究所年報, 第32号163-188頁(2016年7月)
  • 「成年後見開始取消審判を受けて間もない時期に行われた投資信託等の金融商品取引により生じた損失に関する、顧客から証券会社に対する不法行為に基づく損害賠償請求につき、当該顧客が十分な判断能力を有していなかったことなどを理由として、適合性原則違反等の主張が認められ、原判決が変更され、請求が一部認容(過失相殺2割)された事例(大阪高判平成25年2月22日判時2197号29頁):損害賠償請求控訴事件」明治学院大学法学研究, 第99号137-168頁(2015年9月)
  • 「債権譲渡禁止特約の効力について ―債権譲渡担保契約に基づき、売掛債権の債権譲渡を受けた金融機関に、その売掛債権に譲渡禁止特約が付されていたことについて、悪意・重過失があったとは認められないとされた事例(大阪地判平成17年11月30日金法1795号62頁:供託金還付請求権確認請求事件)―」明治学院大学法律科学研究所年報, 第24号289~300頁(2008年7月)
エッセイ
  • 「No.44 景観利益の保護について考える(マンションをめぐる環境問題)」明治学院大学消費情報環境法学科 教員リレーエッセイ

ゼミについて

テーマ

民法および消費者法の重要判例研究

概要

ゼミでは、民法および消費者法の比較的新しい平成に入ってからの重要判例・裁判例や、現代社会の複雑化と多様化、消費社会の変容と高度化を背景に起きている新しい法律問題を素材に、実社会では、どのようなトラブルが起こり、これに対して、どのような法的解決方法があるのかを学び、民法および消費者法の理解を深め、リーガルマインドを養うことを目的とします。
具体的には、私たちの日々の生活を規律し、消費者法の基本原則となる民法を理解しつつ、私たち消費者に密接に関わっている消費者法の意義や内容を理解し、これら相互の知識を習得することにより、法律問題を法的視点から多角的に考え解決できるように進めていきます。同時に、リーガルリサーチ能力、論述能力、ディベート能力、プレゼンテーション能力も高められるように工夫するつもりです。
春学期4月はオリエンテーション、5月からは民法の中でも消費者法に関わりの深い重要な分野(財産法)を中心に、秋学期は消費者法とゼミ生各自が興味を持った分野を中心に、判例等の発表、ディスカッション、ディベート、模擬裁判などを行う予定です。
希望があれば、法廷教室での模擬裁判、ゼミ合宿、裁判所見学、日本銀行見学、法務省見学、東京証券取引所見学、他大学と合同のセミナー参加などを実施することがあります。
さまざまなゼミ活動を通して、いろいろな問題について、自ら法的に考え、他者に伝える力を身につけて欲しいと思います。

参考書

『最高裁判所民事判例集』、『民法判例百選』、『消費者法判例百選』をはじめ、判例集をよく参照します。その他の教科書や参考書や文献などは随時紹介します。詳細は、ゼミ内で説明します。

ゼミ生の声