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グローバル法学科所属
阿部 満 教授 ABE, Mitsuru
宮城県塩竃市生まれ 宮城県仙台第二高等学校・中央大学法学部卒、東京都立大学大学院博士課程退学後法学部助手 駿河台大学助教授を経て1999年4月着任
担当科目
【担当科目】グローバル社会と私法1・2、日本法入門、Introduction to Japanese Law、グローバル基礎演習2、契約法1、不法行為法、Global Legal Studies 3、演習。
【オフィスアワー】毎週火曜日12:40~13:25、場所:白金校舎教員ラウンジ(メールにて要予約)
【Global Legal Studies 3の概要】This class will address legal issues of environmental problems, which include climate change, air/water pollution, hazardous waste, and preservation of natures in United States. Firstly, we discuss some basic ideas or concepts of environmental study like ecology, scientific uncertainty, commons, and environmental justice. Thereafter, we overview the legal and political system in the U.S. to protect environment, and then, combat legal cases in some areas of environmental law through students' presentation and discussion.
専攻・研究分野
比較環境法,民法
最近の研究テーマ
- 気候変動法・訴訟
- アメリカと日本の環境法政策
- 人身賠償における損害論
- 環境分野における公益的弁護活動
- 土壌汚染及び廃棄物法制
主な発表論文・著書
- 「ロイヤル・ダッチ・シェルに対する気候変動訴訟(1)」明治学院大学法学研究114号125頁(2023年)
- ダニエル・ファーバー『アメリカ環境法』(勁草書房 2020年)(共訳)
- 「熊本水俣病事件第1次訴訟」 環境法判例百選(第3版)(2018年)
- ダニエル・ファーバー「トランプ時代の米国の気候政策」 明治学院大学法学研究 105号235-257頁(共訳)(2018年)
- ダニエル・ファーバー「規制,トランプ政権,シェブロン法理」明治学院大学法学研究105号259-286頁(共訳)(2018年)
- 「擁壁工事に係る損害賠償事件」判例地方自治 427号95-100頁(2017年)
- 「民法(相続関係)等の改正に関する中間試案の概要と実務への影響」 月刊税理 2016年10月号,2-9頁(2016年)
- 「環境不法行為訴訟における違法性判断」 環境法研究40号43-64頁(2015年)
- 「後遺障害逸失利益における中間利息控除の基準時について」明治学院大学法学研究98号63-88頁(2015年)
- ダニエル・ファーバー著・阿部満(監訳)辻雄一郎(訳)「気候変動とアメリカ連邦憲法」明治学院大学法学研究97号139-157頁(2014年)
- ダニエル・ファーバー著・阿部満(監訳)辻雄一郎(訳)「気候変動への適応−その法的諸相」明治学院大学法学研究97号119—138頁(2014年)
- 「低血糖状態での自動車運転事故について、自賠法三条の運行供用者責任には民法七一三条の責任無能力を理由とする免責が適用されないとし、物損についても民法七一三条ただし書の過失が認められるとして、免責を認めなかった事例(東京地判平成25年3月7日判時2191号56頁)」判例時報2214号151—156頁(2014年)
- 「土壌汚染瑕疵担保責任と買い手の調査義務(土壌汚染についての瑕疵担保責任と商法五二六条一項の買主の検査義務)」環境法研究38号(2013年)
- 「土壌汚染対策費用をめぐる紛争の動向」環境管理48巻6号(2012年)
- 「不動産競売における評価人の土壌汚染調査義務」不動産研究54巻2号28-34頁(2012年)
- 「2006年カリフォルニア州地球温暖化対策法」宇都宮・田中『自治体環境行政の最前線』(ぎょうせい 2008年)
- ダニエル・A・ファーバー「環境法における規制の「Slippage」と法遵守問題」明治学院大学法科大学院ローレビュー8号(2008年)(翻訳)
- ダニエル・A・ファーバー「アメリカ環境法におけるカリフォルニア州のリーダーシップ」明治学院大学法科大学院ローレビュー8号(2008年)(監訳)
- ダニエル・A・ファーバー「地球温暖化とアメリカ合衆国:米国は動くのか?」明治学院大学法科大学院ローレビュー8号(2008年)(監訳)
ゼミについて
テーマ
気候変動法・環境法の研究
概要
みなさんは、気候変動の影響や原因について説明できるでしょうか。,さらに、人類が気候変動に対してどのような取り組みをしているのか、その取り組みは私たちの生活、企業活動にどのような影響を及ぼすのか、考えたことがあるでしょうか。気候変動について考えることは、今後の人類のあり方を思考すると言っても過言ではないでしょう。
世の中は、日本も遅まきながらこの2年で大きく変わりました。長年環境法のゼミをやっていて辛かったのは、ゼミ生から、「環境に関わる仕事をしたい」と質問される度答えに窮したものでした(公務員や環境プラント系の企業などを回答し、実際に水のプラント系の会社に就職した人もいた)。しかし、今日、エネルギー関係やメーカーのような直接温室効果ガスを排出する企業だけでなく、保険、銀行、証券などの金融機関でも気候変動とその人類のルールは不可欠の知識です。
また、気候変動法は、国内法・国際法のこれまでの法の枠組みとは違うところでルールが形成され、それが拘束力・強制力という「法」の根幹にあると考えられている要素とは異なるもので遵守されることが期待されています。これからの社会のルールについて考える素材の一つとしても大変興味深い分野と言えます。
本ゼミでは、まず、基本文献を使って基本的な気候変動とその人類の取り組みを、ルールとその機能という観点から学び、並行して、各自の関心から気候変動についての個別研究を進めていきます。
教室では、ゼミ生の報告と議論を行います。この過程で、調査、検討、報告を通じた情報処理・プレゼンテーション能力、人の話を理解して質問することで議論を深め、問題解決のヒントを導く力を身につけていってほしいと思います。
参考書
基本文献は、現在検討中で、テキストを使う可能性があります。気候変動法についての日本語の教科書は現在のところなく、英語のテキストや文献を読む可能性があります。
20 年度、21 年度は英語のテキストを使い、22 年度は使っていません。